水道専門用語収録リスト:ポンプ

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ポンプ
ポンプは、液体や気体を一定の圧力や流量で移動するための機械装置であり水道システムにおいて水を移動させるために広く使用されています。ポンプは、水の供給や排水、圧送、冷却、加圧、揚水、排水などのさまざまな目的で利用され、水道インフラや産業、農業などで重要な役割を果たしています。以下にポンプに関連する詳細な説明を提供します。
種類
a.遠心ポンプ: 旋回する羽根車によって水を吸い上げ遠心力を利用して水を送り出すポンプで一般的に使用されるポンプの一つであり効率が高いため広く利用されています。
b.容積ポンプ: 固定した容積の空間に液体を吸い込み容積の変化によって液体を送り出すポンプでピストンポンプやロータリーポンプがあります。
c.エジェクターポンプ: 流体力学の原理を利用して水を移動させるポンプで液体の速度と圧力を変えて水を吸引し排出します。
動力源
ポンプは、電動モーター、エンジン、風車、人力など様々な動力源を利用して動作し一般的には電動ポンプが主流であり効率的かつ自動制御が容易です。
用途
a.給水ポンプ: 水道システムで主に使用され水を配管に送る役割を担います。
b.排水ポンプ: 地下の浸水対策や建物の下水の排水に使用されます。
c.循環ポンプ: 冷却システムで冷却液を循環させるために使われます。
d.汲み上げポンプ: 地下水のくみ上げや井戸水の汲み上げに使用されます。
ポンプの選定
ポンプの選定は、流量、揚程、耐圧力、効率、耐久性などを考慮して行われます。
保守と点検
定期的な点検や保守が重要であり消耗部品の交換や潤滑、清掃が適切に行われることで長寿命化と効率的な運転が実現されます。

ポンプは、水道システムの運転や維持において欠かせない機器であり適切な選定や運用、定期的な保守が重要です。

水道配管におけるポンプの役割
水道配管におけるポンプの役割は、水を適切な圧力で供給し安定した流量を維持することであり特に高低差のある地域や長距離の配管において不可欠である。ポンプは、自然流下では水が行き届かない高所や高層建築物へ確実に供給するために使用され、また、需要に応じた水量調整を行うことで過不足のない給水を可能とする。さらに、配管内の圧力を一定に保ち水圧の急変による配管の損傷や漏水のリスクを低減する機能も持つ。水道施設では、取水、浄水、配水の各段階で異なる種類のポンプが使用され取水ポンプは河川や地下水から水を汲み上げ浄水場へ送る役割を果たし、浄水ポンプは処理された水を配水池へ移送し、配水ポンプは水道管を通じて各家庭や施設へと供給する。この過程で適切な圧力を確保することが求められポンプが正常に機能しない場合、水不足や水圧低下が発生し生活や産業活動に大きな影響を及ぼす。特に高層建築物では、受水槽や加圧ポンプを併用することで安定した給水を実現し、各階への均等な水圧の確保が可能となる。また、送水距離が長い場合、途中にブースターポンプを設置することで流量を維持し圧力損失を補うことができる。ポンプの効率的な運用はエネルギー消費の削減にもつながり、電動ポンプのインバータ制御による省エネ化が進められている。ポンプの定期点検や適切なメンテナンスを行うことで、故障や性能低下を防ぎ長期間にわたる安定稼働が可能となる。このように、水道配管におけるポンプは、圧力維持、流量調整、給水安定化、エネルギー効率向上といった多くの重要な役割を担い安全で快適な水の供給を実現するために欠かせない設備である。



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